アートなデザインが似合う、

毎日「おいしい」が生まれる場所。

代々木上原の閑静な住宅街にある小さな一軒家。ここは、目にも舌にもおいしいお弁当として人気を集める「チオベン」の山本千織さんが構えるアトリエだ。手際よく食材が刻まれ、包まれ、火にかけられていく。作業のふとした合間に控えめな話し声や小さな笑い声がわずかに響くほかは、調理のリズミカルな音だけが静まった空間に響き渡る。そこに近頃「AIRMEGA 150 Art」が加わった。

お菓子研究家の福田里香さんがディレクションした鮮やかな色のエプロンが似合う山本千織さん。

山本さんは札幌で定食屋の経営などに携わったのち、人生の転機を求めて東京に移り住んだ。やがて代々木上原にある知り合いのバーを間借りし、手作り弁当「チオベン」を始める。いまも「チオベン」の弁当に仕切りがないのは、ワンプレートランチとしてお弁当箱を使っていたなごり。彩り豊かで美味しいお弁当は雑誌やテレビの撮影現場から口コミで広がり、現在は多くの企業を中心にお弁当の宅配やケータリングを行っている。現在のアトリエは、注文数が増えたことから同じ代々木上原内で探した場所だ。一年ほど探し、見つけた当日に契約を決めた。

「いまのように料理ができるような状態ではなかったので、すべて作り変えました。配水やガスもやり直したのでずいぶん大変だったんです。住宅街ですから直接の販売はできないので、ケータリングに特化しています」

左/肉団子を仕上げる山本さん。信頼するスタッフとともに、次々と調理が進んでいく。

右/木漏れ日が入る庭に面したキッチン。庭に植えたハーブを摘んで使うことも。


もともとあったキッチンも活用しながら、新たにプロ用の厨房機器を持ち込んだ広い調理場はまるで舞台のようだ。その空間でもっともこだわったのは、窓から見える広い庭だという。「適度な鬱蒼感」をテーマに、庭づくりはグラフィックデザイナーの黒田益朗さんに依頼。庭のある南に大きな窓をもつアトリエは、季節に応じて寒暖の差も激しい。これまでは「暑さと寒さへの対策に追われていました」と苦笑する山本さんのもとに、新しく空気清浄機「AIRMEGA 150 Art」がやってきた。

調理中は衛生面から窓を開け放つことができない。一方で衛生面に注意しているとはいえ調理中はスタッフの動きも多く、それとともに「AIRMEGA 150 Art」のLEDランプも黄色から緑、青へ。思った以上に機敏に動く様子に山本さんは驚く。

「これまで空気をあまり意識してこなかったのですが、こんなに空気の状態が変化しているとは予想もしていませんでした。先日アトリエに取材と撮影が入った時にも、人が多いからか『AIRMEGA 150 Art』がずっと作動していて驚きました。あとは揚げ物を調理する時にも反応したり……」

 海をモチーフにしたパネルデザインが美しい「AIRMEGA 150 Art」のオーシャン。庭に面した縁側のような空間に置く。

左/シンプルで分かりやすいボタンのデザインも気に入っている。

右/マグネットが付いていて簡単に着脱できる前面カバー。抗菌性を備えたMAX2 Greenフィルターは、プレフィルターと一緒に取り外せるので、お手入れや交換時に舞い上がるホコリを抑え、手間取らない。

シンプルなフォルムに自然をモチーフとしたパネルを取り付けた「AIRMEGA 150 Art」は、モンステラ、オリーブリーフ、マウンテン、オーシャンの4種からなるアートパネルを選ぶことができる。山本さんがスタッフとともに選んだのは「オーシャン」。そのグラフィックを選んだ理由を聞くと、「直感的に一番空気をきれいにしてくれるような気がした」からだという。

「アトリエで使うモノに関しては、まずスタッフに相談します。私のモノ選びは端から見るとデザイン重視のよう。確かに少し個性のあるものが好きですね。あとは実際アトリエに置いてみると、やはりコンパクトで邪魔にならないというのも重要なポイント」だと話す。「私は旅先で調理道具を見て、便利そうだと思うとすぐに買ってしまう癖があるんです。絶対にこれじゃなくちゃいけないという道具はありませんが、説得力のある人に話を聞くとつい買ってしまう(笑)。調理道具は使ってみると思った以上に良いと思うものがたくさんありますが、やはり家電も使ってみないとわからないものですね」

左/肉・魚・野菜がバランス良く入っている「チオベン」のお弁当。さらに横並びになるもの、色づかいなど、さまざまな視点で作られていく。

右/季節の美味しい食材を入れてカラリと揚げた春巻き。冷めてもサクサクとした食感がうれしい。

いつもスタッフがアトリエに集うのは朝6時。日替わりでシフトを組み、3〜4名のスタッフがローテーションで出勤する。午前と午後に出荷し、夕方の定時には帰ろうと目標を掲げているが残業も少なくない。前日にはメニューをすべて書き出し、弁当の台数が決まっているので食材のロスが出ない仕組みをとる。スタッフたちは飲食店で長く働いた経験をもつベテランばかりで作業はスムーズに進み、山本さんとの作業はあうんの呼吸といったところを感じさせる。一方で時に昼食は一時間以上をかけることも。調理時はスタッフの動きや作業次第で激しく動いていた「AIRMEGA 150 Art」も、このタイミングになると動きも穏やかになっていく。

「誰かがまかないを作り、そのあとにコーヒーを飲みながらおやつを食べて、おしゃべりを楽しむ。やることをしっかり決めて動くので、仕事が多い日はみんな覚悟して作業に臨むことも多いんです。でも楽しくやっています」

山本さんの作るお弁当は色鮮やかで、そこに惹かれるファンも多い。

インタビューとともに作業は佳境に。作業台に空の弁当箱がたくさん並べられ、まずは山椒の実が入ったタコ飯が詰められていく。「チオベン」の弁当に決まったメニューはなく、その内容は基本的にお任せ。けれどボリューム満点な内容と色鮮やかな紫芋ボールは定番メニューだ。新鮮でユニークな具材が包まれた春巻きもお馴染みだが、その中身はいつも異なる。だからこそ弁当のフタを開くと、思わず驚きの声が上がる。「チオベン」のお弁当は、人が集い、仕事をする場に出すことがほとんど。山本さんはそこで働く人々にとって活力となる弁当を目指し続けている。

「アートは直接的ではないにしても、私のお弁当作りにも刺激をくれます。常に新しいことをやろうとか、なにか心に引っ掛かりを感じさせるものとか……アートを見ることでなにかものづくりに対しての影響があります。その膨大な思考や作業を考えて、自分も頑張ろうと思ったりしますね」

空気清浄機のパネルそのものにプリントデザインを施すという斬新な「AIRMEGA 150 Art」。そのグラフィカルで優しい模様に、創作を刺激される日も訪れるかもしれない。

写真・竹之内祐幸 文・山田泰巨