鎌倉の週末暮らしで、見える空気の心地よさを実感。

住宅、ホテル、レストラン、そして公共施設まで、幅広い建築をユニークな視点とアイデアで実現していく建築家がサポーズデザインオフィスの吉田愛さんだ。これまで東京と広島の二拠点で暮らしてきた吉田さんが、3つめの新たな住まいに選んだのは鎌倉。緑豊かな山道の奥にある築50年ほどの家をリノベーションし、週末を過ごしている。忙しい日々の気持ちを切り替えたり、友人たちと美味しいご飯を囲んで過ごしたり、そんなリフレッシュする空間に一役買っているのが、COWAYの空気清浄機「NOBLE」だ。

吉田愛さんは、谷尻誠さんとともに設計建築事務所「サポーズデザインオフィス」を運営する。

きっかけは、事務所で運営している「絶景不動産」によるゲストハウスづくりにあった。そのひとつとしてこの家をリノベーションしたが、完成まもなくコロナ禍が始まり、そうした状況からゲストを迎えられず、まずは自ら暮らすことにしたという。

「もともと宿泊施設として考えていたので、その考えが活きている部分が多いですね。鎌倉の中心街から少し距離があるので、家で料理をして食事を楽しむだろうとキッチンを大きく設計しているのですが、私もパートナーや友人とここを訪れる時には、大きなキッチンを囲んでみんなで料理に参加し、会話を楽しみながら食事をすることが多いですね。コロナ禍もきっかけのひとつではあるけれど、それ以前から自分自身が体験することで運営の発見があるだろうと何度も泊まっていました。そうすると庭も手入れをしなくてはいけないし、家の隅々が気になって……。ゲストハウスをしつらえようとしていたのが、いつのまにか暮らしの場に変わっていったんです」

左/山間に建つため、リビングルームから緑の斜面が借景として広がる。

右/テラスを新規に造作し、ここで仕事をすることも。

窓の向こうに広がる緑を見ながら、「なにより、この風景と静かな空間に惹かれました。庭の向こうに山があって、その緑一面の借景が目に入ってくるのが大好き」という。

リノベーションにあたって、天井、梁、柱は既存のままを活かし、建物の記憶を継承した。ただし壁を取り払い、リビング・ダイニング・キッチンを大きなワンルームに。壁の色は、外の緑を引き立てるグレーを選んだ。友人たちと楽しむ一方、時に自分のペースを取り戻すためひとり静かに過ごすことも。こうした日々は吉田さんに、「良い生活者でありたい」という気持ちの変化を与えたという。かつて鎌倉でオフィスの設計を進めていた時期から、この街の豊かな自然やヒューマンスケールな街並みに惹かれていたが、いまは訪れるたびに、意識的に鎌倉の生産者が作った野菜を食べたり、小さな店を覗いたりするようになり、地元が増えたようなよろこびや、生活に愛着をもつ楽しさを新たに知ったという。

「コロナ禍以降、多くの人が身近な人を大事にしたい、人と過ごす時間を大事にしたいと思っています。そのために場を持つことはとても大事だし、私自身の体験が設計のなかで活きてくることもあるんです」

キッチンに移動した「NOBLE」。キャスターが付いているので、小柄な吉田さんでも軽々と移動が可能だ。

そんな吉田さんの鎌倉の住まいで活躍する空気清浄機の「NOBLE」は、建築や家具を思わせるスリムなタワー型のフォルム。キャスターが付いているので移動も楽で、置き場所を選ばず、4面すべての側面に施されたグリル状のラインが空気の吸引口を兼ねている。吉田さんはもともと細部まで機能的にデザインされたプロダクトが好きだといい、「NOBLE」を「綺麗なデザイン」だと絶賛する。

「操作スイッチがパネル上にインジケーターで表示されていて、ひとつもボタンがついていなかったり、フィルター交換時に取り外すパネルもひと目ではわからないようにデザインされていたりするところが美しいですね。4面で吸排気を行うので360度全方位を清浄できるし、サイズが大きいので空気の循環も早い。キャスターも目立つことなくついているので、スムーズに移動させられるのが便利です。就寝時には寝室で使用することもあります」

 

Wi-Fi機能付きの「NOBLE」は「IoCare」というアプリに対応し、どこからでも遠隔操作をすることができる。温度や湿度、空気のきれいさやフィルターの状態などをリアルタイムで確認することができ、空気が見える化されるのも特徴だ。

「これまでも自宅で空気清浄機を使ってきましたが、NOBLEは佇まいだけでなく機能もハイレベルで、効果を実感しています。アプリを使えば遠隔操作もできるので、東京から鎌倉に向かうタイミングでモードを変えたり、空気の状態を確認したりすることができるのがいいですね。鎌倉は湿度が高いので、長く不在にしていると家にカビ臭さも出てしまうのが悩みのひとつだったのですが、それが解消されたのも嬉しいです。カビ臭はもちろん、空気中に舞うかもしれないカビ菌も徹底的にとりたくて、2枚追加できるカスタムフィルターは“ダブル脱臭フィルター”と“ダストフィルター”を装着しました」

起動させると上部のパネルが持ち上がり、隠れていた操作部がほのかに光る。スマートフォンのアプリ「IoCare」につなげると、遠隔操作や空気分析、さらにはAmazon Alexaを通じた音声操作も可能。

左/玄関脇の広々としたバスルームでも、窓から光や緑を感じられる。

右/雪見窓や床の間を備えた和室には文机を置き、床の間には佐渡を拠点に活動するフランス人アーティスト、シャルル・ムンカの作品を飾る。

近頃はまた以前のように出張も増え、国内各地を巡る機会も戻りつつある。コロナ禍で設計の仕事も多くが止まったが、いまふたたび活性化している。そのなかで、これまでとは違う空間をクライアントに求められることも多いというが、さまざまな空間を設計してきたサポーズデザインオフィスだとしたら、きれいな空気を体感する空間をどのようにデザインするだろうか。

「私たちがデザインするなら、空気という見えないものの動きを実際に感じさせることが求められると思うんです。そのためには、空気を可視化する対象があるといい。たとえば水や葉が揺れている姿など、そういう風景に人は空気を感じるのではないでしょうか。あとは湿度の調整でひんやりしたり温かさを感じたりと、空気の肌触りを体感するような空間の仕掛けでしょうか。そういった肌感に訴求するような空間を作ってみたいですね」

既存の木枠を使った腰高窓の高さに合わせて造作したソファスペースでは読書や音楽を楽しむ。窓の外には、最近始めたという小さな菜園に、たくさんのハーブが育つ。

最後に、あらためて鎌倉暮らしから生まれた自身の変化を尋ねた。

「ここに通うようになって、風景がたった一週間で大きく変化することを身体で学びました。新しい花が咲き、緑が濃くなっていく変化を知ると、暮らしへの意識も変わり、もう少し毎日を丁寧に暮らしたいとも考えるようになったんです。近頃は庭で育てたハーブを料理やお茶に使ったり、夏には果実でシロップやお酒を作ったりします。雑草を抜き、落ち葉を掃くなど、日常の仕事も大変ではありますが、豊かさや気づきを感じることが多いんです。この体験が、私自身にも深みを与えてくれるようにも感じています」

写真・竹之内祐幸 文・山田泰巨