日々を過ごす空間をきれいな空気で満たしてくれる、頼もしい存在。

グラフィカルな色やパターン、編み方にこだわった靴下で知られる「MARCOMONDE(マルコモンド)」。設立から15年目を迎えたいま、定番ラインの靴下、シーズンアイテム、さらに衣服や靴、雑貨など、幅広いアイテムで豊かな世界観を広げるブランドに育っている。もともと自身が旅した国や都市の民族や建築、芸術、歴史などにインスピレーションを得て、ブランドをスタートさせたと振り返るのはデザイナーの角末有沙さんは最近、自宅兼事務所である空間にCOWAYの空気清浄機「AIRMEGA 300S」を設置した。

角末有沙さんは2007年に靴下のブランドとして「MARCOMONDE」を設立。現在は靴下のほか、衣料品や靴などのアイテムも展開する。

角末さんが家族とともに暮らし、働くのは、都心にあるヴィンテージマンションの一室。もともとオフィスとして長く借りていたが、新型コロナウイルスの流行以降、働き方や子どもの通学などを考えたうえで、事務所と自宅をひとつにした。コロナ禍による働き方の変化はとても大きなものだったと角末さんはいう。

「以前は自宅とオフィスを一緒にするという考えはまったくなく、会社を設立してからずっとそれぞれ別の場所であることが当然だと考えていました。けれどスタッフも多くはリモート作業になり、私自身のライフスタイルも変わったことでいまのカタチにしてみました。すると、なにより時間の使い方が変わったんです。なぜあんなに遅くまで仕事をしていたんだろうとも思うし、以前から自宅で作業をすることも多かったので、いまの働き方は効率がいいですね」

自宅のリビングダイニングは、ワークスペースに。猫のキャットハウスも置いてあるので、「AIRMEGA 300S」は頼もしい存在と角末さん。

なにより子どもとの時間が変わったと、角末さんはいう。子どもを送り出して一日が始まり、帰宅すると仕事の手を止める。

「私自身はこのリビングダイニングで仕事をすることがほとんどです。子どもやスタッフなど、ここを出入りする人によって仕事のオンオフが生まれている状況は面白いですね。いまではすっかり長い時間をこの場所で過ごして、家にこもりきりの日も(笑)。だから空気がきれいなのはとてもうれしいですね。「AIRMEGA 300S」を設置しているのはこの空間だけなので、スタッフが仕事をする部屋やベッドルームなど、部屋の数に合わせてもう少し台数を増やしたいとも思っています」


仕事が始まると、中央にある食卓はワークスペースに。2つのテーブルを並べているため、大きな作業台にもなる。

「子どもが朝食を食べるダイニングテーブルが、私の作業台にもなるし、ミーティングテーブルにもなります。人の入れ替わりもあるので、衛生面は気になっていました。AIRMEGA 300Sの存在は、いらっしゃったお客様に安心感を与えることができるのかなという期待もありますね」

「AIRMEGA 300S」の操作は、専用アプリ「IoCare」を使ってスマホでもOK。室内の空気質の状態も簡単に確認ができ、履歴はグラフで記録される。

フィルター交換の時期になるとコントロールパネルのインジケーターが点灯して教えてくれるし、パネルの着脱もマグネット式なので手を汚さず簡単にお手入れできるのもうれしいと角末さん。

角末さんが暮らすマンションは全館空調になっている。そのため夏はしっかり清潔で、配管が暗く衛生的に気になる面も。 1匹飼っている。

「以前から空気ですが清浄機は全部していたのですが、それはもう使っていなくて。フィルター交換の時期がわかりにくいことで、次第に使わなくなってしまったんです。もともとは猫の毛、そして子どもが生まれました」タイミングでハウスダストが気になって購入したんです。私自身が花粉症なのも大きかったですね」

そういって、グーグルで専用アプリ「IoCare」を起動して、角末さんはテーブルに浮かんだまま「AIRMEGA 300S」の風量を調整する。


「昼間はここで仕事をすることが多く、私一人だからか猫がよくやってきます。打ち合わせなどで来客もいたので、空気や臭いが気になっていました。AIRMEGA 300Sを使って驚いたのはでも猫が通ると毛やホコリが舞うのか、パワーアップして音を立てて動きますはじめます。 、大きな物を移動したあとで確認してみたら「ピン」っとグラフが上がって空気が汚れていることを示していて(笑)。フィルターの交換時期も確認できて、進化がすごくて驚いています」

靴下のサンプルをつめこんだボックス。織りの仕組みを踏まえ、グラフィカルなデザインを生み出している。

MARCOMONDEは、もともとグラフィックデザインの仕事をしていた角末さんが、ある日突然、靴下のブランドを立ち上げたいと思い立ったことから始まった。

「正直に言うと、ここまで長くブランドとデザインを続けるほど靴下が好きだったわけではありません(笑)。当時はいまのように靴下ブランドも多くなく、自分の好きな靴下を作りたいと思ったのがきっかけだったんです。始めたらとても奥深い世界でした。いまもやりたいと思うことが、なかなかスムーズにできません。だからこそ今日までブランドが続いているのかもしれません」


グラフィカルな表現はいま、編み方と深く結びついているものが多い。春の新作にはシースルーの織り部分を加えたストライプの靴下も。冬にはモヘアのコンビネーションを採用したデザインも登場した。同じ編み物だがニットの衣服と異なり、靴下専用の編み機で編まれる。機械は古いものが多く、いろいろな制約もある。

「靴下は洋服以上に、平面ではなく立体で考えなくてはいけません。なので、デザインと着用感の両面をしっかり考える必要があります。伸びが悪く着脱にストレスを感じる靴下はやはり嫌ですよね。その両立を大切にしています」

キッチンのカウンターにもさまざまな国の小物が並ぶ。食器類とともに世界各地のジャーや花瓶が並ぶのも面白い。

世界を旅して購入した家具やラグ、小物類が角末さんらしい感覚でミックスされ、不思議な調和を見せている。

そんな彼女の住まいはMARCOMONDEの靴下同様、多様な世界を描く。世界各地を旅して集めた道具や家具が室内に並び、それらは個々に異なる表情をもっているが、不思議と角末さんの視点を通した統一感をもっている。

「一瞬の感覚で買ってしまうので、本当にまとまりがない状態。けれど、私はひとつのスタイルに決めてしまうことが苦手。あえてはずしたアイテムを探してしまうことも。けれど家電は機能重視で、シンプルなものが好きなので、AIRMEGA 300Sはお気に入りです。新型コロナウイルスは目に見えないものだからこそ、漠然とした不安がありますよね。だからこそ、空気がきれいだと安心できるし、素直に気持ちがいい。マンションが内廊下なのでどうしても暗い印象がありますが、室内に入ると大きな窓から自然光が差し込む明るい空間なのが、この家のお気に入り。空気が澱んでいると残念な印象を与えてしまうけれど、AIRMEGA 300Sがあると、空気がきれいになっているのを実感できるんです。なんというか……頼もしい味方を手に入れた気持ちですね」

写真・竹之内祐幸 文・山田泰巨